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'''ヘバーデン結節'''(ヘバーデンけっせつ、{{Lang-en-short|Heberden's node}})とは、遠位指節間関節(DIP関節、指先に最も近い、いわゆる第1関節)に生じる、硬性または骨性の[[腫脹]]である<ref>{{cite book|title=Handbook of Medical-surgical Nursing|date=2006|publisher=Lippincott Williams & Wilkins|isbn=9781582554457|page=630|url=https://books.google.com/books?id=vCzlLiOlVeUC&dq=Heberden%27s+node&source=gbs_navlinks_s|language=en}}</ref>。[[変形性関節症]]であり、[[関節]]部の反復性外傷によって関節の[[軟骨]]に[[骨棘]]が形成されることで引き起こされる<ref>{{cite book|last1=Schoen|first1=Delores Christina|title=Adult Orthopaedic Nursing|date=2000|publisher=Lippincott Williams & Wilkins|isbn=9780781718806|page=60|url=https://books.google.com/books?id=hIq32ObcDZIC&dq=Heberden%27s+node&source=gbs_navlinks_s|accessdate=18 January 2018|language=en}}</ref>。
'''ヘバーデン結節'''(ヘバーデンけっせつ、{{Lang-en-short|Heberden's node}})とは、遠位指節間関節(DIP関節、指先に最も近い、いわゆる第1関節)に生じる、硬性または骨性の[[腫脹]]である<ref>{{cite book|title=Handbook of Medical-surgical Nursing|date=2006|publisher=Lippincott Williams & Wilkins|isbn=9781582554457|page=630|url=https://books.google.com/books?id=vCzlLiOlVeUC&dq=Heberden%27s+node&source=gbs_navlinks_s|language=en}}</ref>。[[変形性関節症]]であり、[[関節]]部の反復性外傷によって関節の[[軟骨]]に[[骨棘]]が形成されることで引き起こされる<ref>{{cite book|last1=Schoen|first1=Delores Christina|title=Adult Orthopaedic Nursing|date=2000|publisher=Lippincott Williams & Wilkins|isbn=9780781718806|page=60|url=https://books.google.com/books?id=hIq32ObcDZIC&dq=Heberden%27s+node&source=gbs_navlinks_s|accessdate=18 January 2018|language=en}}</ref>。年齢と共に新陳代謝、回復力が低くなり、指に負担を長期的にかけ過ぎると発症する。またミューカシスという小さな水疱が指表面に発症する例が多い。このミューカシスは、潰れやすく潰れると間接まで通過しているので水分の細菌感染により骨髄炎になり易く、傷口を防水し治療する必要がある


ヘバーデン結節は典型的には中年期に発症し、関節の慢性的な腫れか、または痛みを伴う突然の発赤、[[痺れ]]と巧緻性の喪失のいずれかによって始まる。この初期の炎症と痛みは最終的には落ち着き、しばしば指先の横方向への変形を伴う骨増生(bony outgrowth)が患者には残される。近位指節間関節(PIP関節、いわゆる第2関節)における類似した骨性成長である{{仮リンク|ブシャール結節|en|Bouchard's nodes}}が生じていることもあり、これもまた変形性関節症と関係している。
ヘバーデン結節は典型的には中年期に発症し、関節の慢性的な腫れか、または痛みを伴う突然の発赤、[[痺れ]]と巧緻性の喪失のいずれかによって始まる。この初期の炎症と痛みは最終的には落ち着き、しばしば指先の横方向への変形を伴う骨増生(bony outgrowth)が患者には残される。近位指節間関節(PIP関節、いわゆる第2関節)における類似した骨性成長である{{仮リンク|ブシャール結節|en|Bouchard's nodes}}が生じていることもあり、これもまた変形性関節症と関係している。

2024年3月17日 (日) 00:40時点における版

ヘバーデン結節
右手の人差し指にヘバーデン結節が生じている
概要
診療科 リウマチ学
分類および外部参照情報
赤枠は正常な骨のX線撮影。右側の写真の第一関節部の異常がヘバーデン結節。第二関節部の異常がブシャール結節英語版

ヘバーデン結節(ヘバーデンけっせつ、: Heberden's node)とは、遠位指節間関節(DIP関節、指先に最も近い、いわゆる第1関節)に生じる、硬性または骨性の腫脹である[1]変形性関節症であり、関節部の反復性外傷によって関節の軟骨骨棘が形成されることで引き起こされる[2]。年齢と共に新陳代謝、回復力が低くなり、指に負担を長期的にかけ過ぎると発症する。またミューカシスという小さな水疱が指表面に発症する例が多い。このミューカシスは、潰れやすく潰れると間接まで通過しているので水分の細菌感染により骨髄炎になり易く、傷口を防水し治療する必要がある。

ヘバーデン結節は典型的には中年期に発症し、関節の慢性的な腫れか、または痛みを伴う突然の発赤、痺れと巧緻性の喪失のいずれかによって始まる。この初期の炎症と痛みは最終的には落ち着き、しばしば指先の横方向への変形を伴う骨増生(bony outgrowth)が患者には残される。近位指節間関節(PIP関節、いわゆる第2関節)における類似した骨性成長であるブシャール結節英語版が生じていることもあり、これもまた変形性関節症と関係している。

ヘバーデン結節は男性よりも女性に多く、女性ホルモンの低下が影響するとされる[3]。親指には見られない[3]。リウマチと考えて来院する場合があるが、血液検査でリウマチ因子は確認されない[3]。症状の素因に関与する遺伝的要素があるようである。

ヘバーデン結節の名称はウィリアム・ヘバーデン英語版(1710–1801)からとられた[4]

出典

  1. ^ (英語) Handbook of Medical-surgical Nursing. Lippincott Williams & Wilkins. (2006). p. 630. ISBN 9781582554457. https://books.google.com/books?id=vCzlLiOlVeUC&dq=Heberden%27s+node&source=gbs_navlinks_s 
  2. ^ Schoen, Delores Christina (2000) (英語). Adult Orthopaedic Nursing. Lippincott Williams & Wilkins. p. 60. ISBN 9780781718806. https://books.google.com/books?id=hIq32ObcDZIC&dq=Heberden%27s+node&source=gbs_navlinks_s 2018年1月18日閲覧。 
  3. ^ a b c へバーデン結節のおはなし”. 須磨区医師会(sumaku-ishikai.jp)日記ブログ. 2023年10月5日閲覧。
  4. ^ William Heberden - Who Named It?

関連項目

外部リンク

分類
外部リソース(外部リンクは英語)