カンボジアの国旗

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カンボジアの国旗
カンボジアの旗
用途及び属性 市民・政府・軍隊陸上、市民・政府・軍隊海上?
縦横比 16:25
制定日 1993年
使用色
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カンボジアの国旗(カンボジアのこっき)は、カンボジア内戦前の王国時代のものと同じデザインで、1993年王政復古の際に制定された。

上から青・赤・青が用いられた旗の中央に、国の象徴的遺跡である白いアンコール・ワットを配置し、青は王権を、赤[注釈 1]は国家を、白[注釈 2]は仏教徒を表している。

縦掲揚用旗
国王旗

歴史[編集]

アンコール・ワットを配するという基本的な旗のデザインは、1850年頃から存在している。

1948年にフランスの保護国からカンボジア王国が独立すると、全体を1:2:1の比率で横に三分割した、現行のものと同じデザインの国旗が制定され、クメール共和国ロン・ノル政権)が登場する1970年10月9日まで用いられた。民主カンプチアポル・ポト政権)やそれを打倒したカンプチア人民共和国も、赤地に黄色のアンコール・ワットというデザインをともに用いた。

アンコール・ワットのデザイン[編集]

アンコール・ワットはポル・ポト政権崩壊後の暫定統治時代を除き、共通して描かれている。内戦前と現在のカンボジア王国では、五段の上に白い三本の塔を描いている。日本統治時代は、上から見た塔の配置を図案化したものを用いた。クメール共和国時代は、同じものがカントン部に配された。民主カンプチア時代は金色抜きの三段の上に三本の塔、カンボジア人民共和国時代は金色抜きの二段の上に五本の塔と、いずれも輪郭のみの簡略化されたものであった。カンボジア国時代は、五段の上に金色の塔5本で、段数・塔数ともに最多の複雑な図案であった[1]

- フランス保護領[編集]

独立以降[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 国民の血を表す[1]
  2. ^ 宗教を表す[1]

出典[編集]

  1. ^ a b c 上田広美「国家と国旗の変遷」『カンボジアを知るための60章』明石書店〈エリア・スタディーズ〉、2006年6月、199頁。ISBN 4-7503-2343-8 

関連項目[編集]