セルゲイ・ポルーニン

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セルゲイ・ポルーニン
Sergei Polunin
セルゲイ・ポルーニン(2013年)
生誕 セルゲイ・ウラジーミロヴィチ・ポルーニン
Sergei Vladimirovich Polunin

(1989-11-20) 1989年11月20日(34歳)
ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦ウクライナ・ソビエト社会主義共和国ヘルソン
市民権 ウクライナ、ロシア、セルビア
職業 バレエダンサー、俳優
活動期間 2006年–
非婚配偶者 エレーナ・イリニフ (婚約中)
子供 1
公式サイト https://poluninink.com/
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セルゲイ・ウラジーミロヴィチ・ポルーニン(Sergei Polunin、ウクライナ語: Сергій Володимирович ПолунінSerhiy Volodymyrovych Polunin; ロシア語: Сергей Владимирович Полунин; 1989年11月20日 - )はソビエト連邦ウクライナ・ソビエト社会主義共和国(現ウクライナ)出身のバレエダンサー俳優、モデルである。ウクライナ[1]ロシア[1]およびセルビア[2]多重国籍者であるが、本人の民族自認はロシア人である[3]

1989年、ソビエト連邦ウクライナ・ソビエト社会主義共和国(現ウクライナヘルソンで生まれた。初め体操に取り組んでいたが、8歳でバレエに転向し、キエフ国立バレエ学校ウクライナ語版で学んだ。2003年に13歳でロイヤル・バレエ学校に入学。2006年のローザンヌ国際バレエコンクールユース・アメリカ・グランプリで入賞するなど数々の賞を受賞し、2007年にはイギリス人またはイギリスで学ぶ若いダンサーを対象とするヤング・ブリティッシュ・ダンサー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。2010年、史上最年少の19歳でロイヤル・バレエ団のプリンシパルとなった。

しかし、2年後にフリーランスとしてのキャリアに注力することを選んでロイヤル・バレエ団を退団し、フリーランスのプリンシパルとして古巣であるロイヤル・バレエ団[4]だけでなく、サドラーズ・ウェルズ劇場[5]ボリショイ劇場[6]、スタニスラフスキー・ネミロヴィチ=ダンチェンコ劇場[7]ミラノ・スカラ座[8]サン・カルロ劇場[9]といった世界中の劇場に客演した[7][10][11]。現在はバイエルン国立バレエの常任ゲスト・アーティストとなっている[10]

幼少期[編集]

4歳から体操アカデミーで訓練していたが、8歳でバレエに転向してキエフ国立バレエ学校に移り、そこで4年間学んだ。母ガリーナはセルゲイと共にキエフに転居し、父ウラジーミルは家族の生活を支えるためポルトガルで出稼ぎをした。

ダンサーとして[編集]

2003年〜2013年[編集]

2003年に13歳でルドルフ・ヌレエフ財団の後援を得て英国のロイヤル・バレエ学校に入学した。在学中の2006年にはローザンヌ国際バレエコンクールユース・アメリカ・グランプリで入賞、2007年にはヤング・ブリティッシュ・ダンサー・オブ・ザ・イヤーに選出された。2009年にロイヤル・バレエ団にファースト・ソリストとして入団、翌2010年6月には史上最年少となる19歳でプリンシパルに昇格した。ニューヨーク・タイムズは、2011年の『不思議の国のアリス』公演のレビューの中で、ハートのジャック(Knave)役を演じたポルーニンを「鋼のような技術と美しいラインを兼ね備えた素晴らしいダンサー」と表現した。

2年間ロイヤル・バレエ団で活躍したが、2012年1月24日に突如退団を発表した。その際、まったく幸福を感じなくなり「自分の中の芸術家が死にかけている」と語っている。その数か月後の2012年夏、イーゴリ・ゼレンスキーに招かれて、ゼレンスキーが芸術監督を務めるスタニスラフスキー音楽劇場とノヴォシビルスク国立オペラ・バレエ劇場のプリンシパルとなった[12]。2013年4月初旬には、シャウファス・バレエの『ミッドナイト・エクスプレス』の公演初日を迎える直前に脱走したと報じられた[13]

2014年以降[編集]

2011年にミュージカル『オペラ座の怪人』25周年を記念した『オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン』で鞭男/シェパード役を演じて脚光を浴びた。2014年には英国批評家協会賞の最優秀男性ダンサーの部で最終選考に残っている[14]。同年にはアメリカの写真家兼音楽監督のデビッド・ラシャペルとのコラボレーションを始め、2015年2月のホージアのデビュー曲「Take Me to Church」のダンス・ビデオなど、ラシャペルの新作に参加した。このビデオは口コミで広まり、ポルーニンの名がより多くの大衆に知られるようになった[15]。2016年のスティーブン・カントール監督のドキュメンタリー映画「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」では、その子供時代やトレーニング、そして国際的な名声の高まりについて深く掘り下げて描かれている[16]

2017年には舞台と映画で新たなダンスおよびバレエ作品を創作することを目指してプロジェクト・ポルーニンを立ち上げた。プロジェクト・ポルーニンは、クリエイティブなバックグラウンドを持つ多様なダンサー、現代アーティスト、ミュージシャン、振付家を結集して協力することを目的としている[17]。2018年6月には、15年がかりの大改修を経て再開されたセルビア国立博物館の再開式典でポルーニン主演のプロモーション・ビデオが上映され[18]、同年7月にはセルビアの音楽フェスティバルEXITの開会式でメインステージでの公演をこなしている[19]。この公演は、EXITのテーマである EXIT Freedom にインスパイアされたものであった。2018年中に、プロジェクト・ポルーニンはポルーニン・インク(Polunin Ink)に再編された[20]

2019年1月にはパリ・オペラ座バレエ団の『白鳥の湖』公演に招聘されたが、ポルーニンがInstagramに投稿してきた同性愛への嫌悪や性差別的な発言に対して国際的な批判が集まったため、わずか48時間で招聘が取り消される事態となった[21]

ロシア大統領ウラジーミル・プーチンとセヴァストポリ振付アカデミーの未来の学生たちとのスナップに収まるポルーニン

ポルーニンとポルーニン・インクは、2019年に3つの新作バレエを発表した。 6月にロンドン・パレイディアム劇場で大石裕香の振付による『ラスプーチン』を初演した。これはロンドンの批評家から一様に否定的な評価を受けた[22]が、後のチューリッヒ[23]やタシケント[要出典]での公演では成功を収めた。続いて8月26日にはヨハン・コボー振付の『ロメオとジュリエット』でジュリエット役にアリーナ・コジョカルを迎えてポルーニンがロメオ役を踊り、アレーナ・ディ・ヴェローナに1万人以上の観衆を集めて[24]批評家の称賛を浴びた[25][26]。12月29日と30日にはロス・フレディ・レイ振付、キリル・リクター作曲の『リトル・レッド・アンド・ザ・ウルフ』[27]をローラ・フェルナンデス=グロモワ、ヨハン・コボーとともにモスクワのザリャジエ・コンサート・ホールで初演した[28][29]。2019年には、ドバイ[30]、イスラエル[31]、ミュンヘン[32]、上海でも公演を行っている[33]。注目すべきものとしては、2019年9月7日の京都・仁和寺での招待公演が挙げられる[34]。これはJAL音舞台シリーズの公演で、「東洋と西洋の出会い」をテーマにヨーロッパとアジアのアーティストが登場した。ポルーニンの衣装は、亀田和明がデザイン・制作した着物[35]に書家の川尾朋子が般若心経を揮毫したものであった[36]。この公演の模様は、日本国内の全国ネットで放映された[37]

ポルーニンは、ダンザ&ダンザ・アワード2019のパーソナリティ・オブ・ザ・イヤーに選出され、審査員は「多面的なアーティストである...彼と彼が率いるポルーニン・インクは、2019年に1つではなく2つのゴールを決めた」 [38]、すなわち「ポルーニンは20世紀の古典作品『ロメオとジュリエット』でアリーナ・コジョカルとは対照的にパワフルで情熱的なパフォーマンスを披露」[38]し、さらに「『ラスプーチン』は記憶に残るダンス・ドラマとして、これまでの彼自身を上回った」[38]と評した。

映画出演[編集]

2017年の映画『オリエント急行殺人事件』で長編映画へのデビューを果たし、翌2018年の映画『レッド・スパロー』にも出演している[39][40]。同年には、レイフ・ファインズ監督によるルドルフ・ヌレエフの伝記映画『ホワイト・クロウ』にユーリ・ソロヴィエフ役で出演した[41]

私生活[編集]

2020年にロシアのアイスダンサーであるエレーナ・イリニフと婚約した[42][43]。 2020年1月16日に米国フロリダ州マイアミで長男ミールを儲けている[43]。2017年には、セルビアの国と文化の紹介に尽力したことでセルビア国籍を付与されている[2][44]

2018年11月にはInstagramロシア大統領ウラジーミル・プーチンへの支持表明を投稿した[1][45]。プーチンの顔を上半身に刺青で入れており、その写真は自身のインスタグラムによく載せている。その翌月にはアメリカ大統領ドナルド・トランプへの称賛と支持を表明する投稿もしている[46][47]。ロシアがウクライナに戦争を仕掛けて数十日が経った2022年3月8日時点で、祖国ウクライナをサポートする意思は一切見せていない。

参考文献[編集]

  1. ^ a b c Kondratyev, Andrey (2018年12月4日). “Sergei Polunin's Putin posts get social media in a spin”. BBC News. https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-46440410 2019年1月21日閲覧。 
  2. ^ a b Vasović, Aleksandar (2017年9月15日). “Serbia grants citizenship to actor Ralph Fiennes”. Reuters. https://www.reuters.com/article/serbia-film-fiennes/serbia-grants-citizenship-to-actor-ralph-fiennes-idUSL5N1LW1NK 2018年6月30日閲覧. "Fiennes is the last in a string of celebrities including Hollywood actor Steven Segal, ballet dancer Sergei Polunin and several soccer and basketball players to have been granted citizenship in recent years." 
  3. ^ Hattenstone, Simon (2019年3月7日). “Self-destructive dance superstar Sergei Polunin: 'Ukraine put me on a list of terrorists'”. The Guardian. https://www.theguardian.com/stage/2019/mar/07/sergei-polunin-sacked-putin-tattoo-interview 2019年12月31日閲覧。 
  4. ^ Spencer (2017年4月11日). “Cast confirmation: Alessandra Ferri, Roberto Bolle and Sergei Polunin return to dance in Marguerite and Armand in June 2017”. roh.org.uk. 2017年5月4日閲覧。
  5. ^ Sadlers's Wells – whats on”. sadlerswells.com. 2017年5月4日閲覧。
  6. ^ Bolshoi – broadcast”. bolshoi.ru. 2017年5月4日閲覧。
  7. ^ a b roh – people”. roh.org.uk. 2017年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月4日閲覧。
  8. ^ La Scala – season”. teatroallascala.org. 2017年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月4日閲覧。
  9. ^ Teatro San Carlo – stagione”. teatrosancarlo.it. 2017年5月4日閲覧。
  10. ^ a b Staatsoper-biographies”. staatsoper.de. 2017年5月4日閲覧。
  11. ^ National Theatre – show”. m.narodni-divadlo.cz. 2017年5月4日閲覧。[リンク切れ]
  12. ^ Archived copy”. 2013年2月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年2月3日閲覧。
  13. ^ Midnight Express and headline stars part company”. LondonDance. 2016年4月12日閲覧。
  14. ^ Judith Mackrell. “Winner's circle: The 2014 National Dance awards shortlist is announced”. The Guardian. 2016年4月12日閲覧。
  15. ^ Bailey (2015年2月9日). “Ballet Bad Boy Sergei Polunin Is Hypnotizing in Hozier's New Music Video”. Elle. 2016年9月22日閲覧。
  16. ^ Kourlas (2016年9月15日). “Review: Bad Boy of the Royal Ballet Regains His Footing in 'Dancer'”. The New York Times. 2016年9月22日閲覧。
  17. ^ BWW News Desk. “Sergei Polunin Presents PROJECT POLUNIN at London Coliseum this December”. Broadwayworld.com. 2017年10月30日閲覧。
  18. ^ Davies, Katie (2018年6月28日). “Serbia's National Museum reopens after turbulent 15-year hiatus”. The Calvert Journal. https://www.calvertjournal.com/news/show/10426/serbias-national-museum-reopens-after-15-year-hiatus 2018年6月30日閲覧。 
  19. ^ Ballet star Sergei Polunin and Almazian Symphony will perform at EXIT festival's opening ceremony!”. exitfest.org (2018年7月6日). 2019年6月23日閲覧。
  20. ^ POLUNIN INK LIMITED – Overview (free company information from Companies House)” (英語). beta.companieshouse.gov.uk. 2020年1月2日閲覧。
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  22. ^ Sulcas, Roslyn (2019年6月3日). “In 'Rasputin,' Sergei Polunin Plays a Troubled Outsider. Sound Familiar?” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331. https://www.nytimes.com/2019/06/03/arts/dance/sergei-polunin-rasputin-london-palladium.html 2020年1月1日閲覧。 
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  28. ^ "Красная шапочка" в новом прочтении – премьера балета Сергея Полунина” (ロシア語). tvkultura.ru. 2020年1月1日閲覧。
  29. ^ "Красная шапочка" в новом прочтении – премьера балета Сергея Полунина” (ロシア語). ClassicalMusicNews.Ru (2020年1月2日). 2020年1月13日閲覧。
  30. ^ PaRus Music Fest 2019 – Zemfira, Sergey Polunin, Emir Kusturica in Dubai” (英語). Coming Soon in UAE (2019年9月8日). 2020年1月1日閲覧。
  31. ^ Sergei Polunin to perform 'Sacre' in Israel”. The Jerusalem Post | JPost.com. 2020年1月1日閲覧。
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  33. ^ Foto. “POGLEDAJTE NASTUP Maksim Mrvica ugostio prvaka britanskog baleta Sergeja Polunina | DALMACIJA DANAS – obala, otoci, Zagora. Najnovije vijesti iz Dalmacije.” (クロアチア語). 2020年1月13日閲覧。
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  42. ^ (ロシア語) Сергей Полунин и Елена Ильиных. Вечерний Ургант. 1124 выпуск от 15.05.2019, https://www.1tv.ru/shows/vecherniy-urgant/vypuski/sergey-polunin-i-elena-ilinyh-vecherniy-urgant-1124-vypusk-ot-15-05-2019 2020年3月27日閲覧。 
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  44. ^ Adanja Polak, Mira (2017年12月17日). “RTS :: Mira Adanja Polak: Ekskluzivno” (セルビア語). rts.rs. Radio Television of Serbia. http://www.rts.rs/page/tv/sr/story/21/rts-2/2968337/mira-adanja-polak-ekskluzivno.html 2018年6月30日閲覧. "Sergej Polunin baletan svetskog glasa koji je nedavno postao državljanin Srbije želi da u našoj zemlji provede više vremena." 
  45. ^ Ballet dancer Sergei Polunin tattoo Putin confessed his love to Trump”. 24-my.info (2018年12月24日). 2019年6月23日閲覧。
  46. ^ Kut (2018年12月24日). “Ukrainian dancer with a tattoo of Putin's Declaration of love to Trump”. handofmoscow.com. 2019年6月23日閲覧。
  47. ^ Admitted in weakness to Putin, Ukrainian dancer Polunina led a prosecution”. navva.org. 2019年6月23日閲覧。