ノート:ノンフィクション「逆転」事件

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(注)判決の一部の要約したものであるが、言い換えてあるので、正確な表現は判決文に当たられたい。

第1審判決より[編集]

昭和62年11月20日東京地裁判決

プライバシー権について
  • プライバシー権は法的保護に値する(東京地裁昭和39年9月28日判決=「宴のあと」事件)。
  • 実刑判決を受けて服役した事実を知られたくないという原告Aの立場は明らかである。
  • 事件・裁判は(沖縄では)公表されていた事実であるが、いったん公表された事実であっても、時の経過によって再び法的保護の対象となる。
報道・表現の自由との関係
  • プライバシー権は無制限でなく、報道・表現の自由(知る権利)との慎重な調整を要する。
  • 原告が実刑を受けたことを公表することに、公益性は認められない。
  • 原告の実名を記すことが必要不可欠であったとは認められない。
その他
  • 公的人物については、私的な事柄であっても、その公表を受忍しなければならないことがある(最高裁昭和56年4月16日判決=「月刊ペン」事件〉が、原告Aについては該当しない。
  • 著者が善意であり、名誉回復を図るためであったとはいえ、重大な過失がある。

控訴審判決より[編集]

平成元年9月5日東京高裁判決

  • 犯罪者が刑の執行を受け、事件に対する社会の関心も薄くなっている状況では、更正のために前科を隠すことは必要であり、プライバシーの一部を構成する。
  • 控訴人(著者)はAがこの裁判を通じて著名人または公的人物になったと主張するが、認められない。
  • 著作の目的が公益を図るためであったとしても、実名を表記する必要はなかった。
  • 控訴人は他の被告2名が実名表記に同意したことなどから、違法性の認識はなかった旨主張するが、認められない。

最高裁判決より[編集]

平成6年2月8日最高裁判決

  • Aは服役後、社会復帰に努めていたもので、前科を公表されないことは法的保護に値する。また、批判を受けるべき公的立場にある人物ではない。
  • 実名使用を正当化する理由は存在せず、一方実名を使用することは前科を公表することであるから、上告人(著者)は不法行為責任を免れない。

(コメント)控訴審判決をまとめるのは難しいっす。判例を積極的に引用すべきかどうかなど不明な点があったこと、要約で抜けた部分はないか不安なこと、などの理由で本文には記さず、とりあえずノートに書きました。加筆修正をいただければ幸いです。 -- 2006年3月12日 (日) 14:57 (UTC)、修正:2006年3月13日 (月) 13:55 (UTC)、修正:--忠太 2006年3月14日 (火) 13:45 (UTC)[返信]

上記のノートでは率直に言ってポイントをおさえられていないと思います。また重要なのは上告審判決であって、1審、控訴審の判決を細かく記述する積極的な必要性を見出せません。とりあえず本文に粗っぽいですが上告審判決の概要を記述しました。Spinningcat 2006年3月14日 (火) 13:52 (UTC)[返信]
最高裁判決だけ読んだのではよくわからないと思ったもので…(プライバシー権については1審・控訴審で明らかなので、上告審では余りふれていない?)。個人的には「時の経過」を入れたいところですが、本文で概ね妥当と思います。 --忠太 2006年3月14日 (火) 13:56 (UTC)[返信]