ノート:リトアニア語

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リトアニア語の指示代名詞について[編集]

自分は専門家じゃないので明確なことはわかりませんが 「櫻井映子『ニューエクスプレス リトアニア語』白水社」 にはtas訳語が「その」になっていて anasという別の指示代名詞が有ったと思います。 指示代名詞の体系は遠近対立ではないのでは?--Yoshiciv会話2016年10月8日 (土) 15:41 (UTC)[返信]

@Yoshicivさん 私も決して専門家ではございませんが、ご指摘を受けて調べて参りました。ニューエクスプレスの43頁でtasは「その、それ、あの、あれ」とされています。また、村田郁夫 編『リトアニア語基礎一五〇〇語』(大学書林、2003年。ISBN 4-475-01112-4)でも「それ、あれ」という語釈となっています。
 ただ、リトアニア語による辞書Dabartinės lietuvių kalbos žodynas(使い方: "Antraštinis žodis"欄に調べたい語を入力し、"Ieškoti"をクリック)やLietuvių kalbos žodynas(使い方: "Lietuviškai"を選択すると著作権を尊重するようにとのお触れ書きが表示されるので"Sutinku"をクリック、その後"LKŽe"をクリックして出てきた検索ボックスに調べたい語句を入力)でははっきり遠称であるとする定義は見当たりませんね。むしろkalbamas 〈(今)話されている〉やminėtas 〈言及済みの〉という語を用いた説明が多く見えますので、日本語の「その」のニュアンスが最も強いと思われます。一方anasはいずれの辞書においてもne šitasšitasではない〉と、ばっちり遠くのものを指す旨の語釈となっています。
 最近できたリトアニア語-日本語・日本語-リトアニア語辞典で「あの」「その」、anastasをそれぞれ検索しても、結果がほぼ上にまとめた内容通りにはっきりと分かれます。従いまして遠称の方はtasからanasの方に差し替えた方が確かに適切であるのやもしれません。
 さて、実は最近活動中の利用者さんの中で他にリトアニア語の知識を持つ方を存じております。この件についてその方にも一度相談してみたいと存じます。
@H-JAMさん、いかがでしょうか。--Eryk Kij会話2016年10月8日 (土) 17:18 (UTC)[返信]
ご質問・コメントを受け、こちらでも調べました。手元にある文法書(Meilutė Ramonienė and Joana Pribušauskaitė, Practical Grammar of Lithuanian, trans. Dainora V. Kupčinskas (Vilnius: Baltos lankos, 2008))では、šis, ši, šita は近称(closest)、anas, ana は遠称(furthest)、tas, ta はその中間(closer than anas, ana, further away than šis, ši)と説明されています(p.191)。
肌感覚としましては、šisが日本語の「これ」に相当するのに対して、tasは「それ」と「あれ」のあいだぐらい、anasは「あれ」よりも遠いくらい、といった感じがしますし(あくまで個人の感想です)、ニューエクスプレスなどの訳語もそのようになっているので、厳密にそれぞれを日本語の「これ」「それ」「あれ」と対応させることは不適切かもしれませんが、それぞれを「近称」「中称」「遠称」ということで説明してもいいような気はいたします。
単に距離の近い遠いだけでなく既に言及されているか否かなどの違いも関わるので、「中称」などという表現が正確かどうかは微妙なところなのですが(単なる「遠近対立ではないのでは」というご指摘はごもっともだと思います)、一応のところは、上の文法書で説明されているとおりに記述を書き換えても問題ないように思います。もっと詳しい説明がなされている研究書などを見つけたときに、それにそってさらに加筆・修正すればいいのではないかと。
ということで、šis, tas, anasをそれぞれ「近称」「中称」「遠称」とし、訳語は「この、これ」「その、それ、あの、あれ」「あの、あれ」とするのが良いかと思うのですが、いかがでしょうか。--H-JAM会話2016年10月9日 (日) 04:32 (UTC)[返信]
返信 (H-JAMさん宛) ご調査ありがとうございます。概ねご提案に同意致します。それでは現在版の指示代名詞表の右側にanasの変化表を継ぎ足して語釈も変更したうえで、Ramonienė & Pribušaukaitė (2008)を参考文献に追加するという事に致しましょうか。--Eryk Kij会話2016年10月9日 (日) 13:21 (UTC)[返信]
表を変更してみました。もし不都合があればご指摘いただければと思います。いかがでしょうか。--H-JAM会話2016年10月9日 (日) 15:26 (UTC)[返信]

https://www.reddit.com/r/lithuania/comments/56lpfe/i_have_a_question_about_the_lithuanian 専門性が無いので自分の方法は問題が有りますが、左記のところで聞いてみました。多分H-JAMさんのでいいと思います 自分の拙い指摘に迅速に対応していただきありがとうございます。 --Yoshiciv会話2016年10月10日 (月) 07:14 (UTC)[返信]

返信 (@H-JAMさん宛) 確認致しました。加筆ありがとうございます。{{Sfn}}はこの度初めて知りました。これを機に今後活用させて頂く事と致します。
返信 (@Yoshicivさん宛) 今回のご指摘により、指示代名詞に関して自身がいかに曖昧な覚え方をしていたかという事に気づくことが出来ました。この様な機会を与えて下さり、厚く御礼申し上げます。--Eryk Kij会話2016年10月10日 (月) 08:36 (UTC)[返信]
返信 (Yoshicivさん宛) 私からもお礼申し上げます。改めて指示代名詞について整理し直すいい機会となりました。ありがとうございました。
返信 (Eryk Kijさん宛) {{Sfn}}は非常に便利ですし、これを使えば脚注の見た目もすっきりするので、おすすめです。気が向いたときにこちらに少しずつ切り替えていこうと思いつつ、どうもほったらかしになってはいるのですが……。また、何かありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。--H-JAM会話2016年10月10日 (月) 12:41 (UTC)[返信]

外部リンク修正[編集]

編集者の皆さんこんにちは、

リトアニア語」上の3個の外部リンクを修正しました。今回の編集の確認にご協力お願いします。もし何か疑問点がある場合、もしくはリンクや記事をボットの処理対象から外す必要がある場合は、こちらのFAQをご覧ください。以下の通り編集しました。

編集の確認が終わりましたら、下記のテンプレートの指示にしたがってURLの問題を修正してください。

ありがとうございました。—InternetArchiveBot (バグを報告する) 2017年9月21日 (木) 13:45 (UTC)[返信]

リトアニア語の名詞曲用(とその他)にについて[編集]

前もここで差し出がましいことを書きましたがまた書かせていただきます。


リトアニア語の入格は現行のページでは方言に残るのみとされていますが、どうやら今猶かなりの生産性を保っているようで、英語版のページには半ば格の一つとして保っているようです。変更が必要なのではありませんか?

また、限定形はtasのような代名詞にも有るようです。(これ のtasaiのページ。あいつ、ぐらいの意味でしょうか。)

もう一つは、注目されることが少ないことですがリトアニア語代名詞等の相関関係です。古い印欧語と同じでリトアニア語にはšitoksやkelios, kitas, kai kàsのような表現があるのでよくできた古典ギリシャ語の表のようなものがあると便利だと思うのですがどうでしょうか。


自分はリトアニア語を碌に知らず編集もしないのに提案だけの失礼をお詫びします。--Yoshiciv会話2018年10月26日 (金) 12:22 (UTC)[返信]

@Yoshicivさん そうですね、確かに格につきましては以前から歯痒い思いをしております。民謡ではたとえば svetimon šalelėn〈余所の国へ〉という言い回しなどの様に当たり前の様に入格と思しきものが見られるのですが、加筆するにはサイトの方針通り第三者が検証可能な信頼できる情報源に基づく必要があり、良い資料に巡り合えておらず何もできていない状態です。提示された英語版記事を確認致しましたが、出典が直接参照する形に殆どなっていない点がつらいですね。3つのうち Lituanus のページには一切言及なしでした。となると残りのいずれかを出典としたと見る事が可能ですが、Savickienė et al. によるページはリンク切れですのでarchive.org で保存されたデータを見つけてざっと検索をかけましたが言及はない模様です。最後に残った Marvan (1978/1979) は、日本では限られた大学図書館にのみ所蔵されています(NCID BA23269472)。
 代名詞にも確かに限定形がある模様ですね。実際に使用されている例に出会った覚えはないのですが、Lietuvių kalbos žodynas を引くと人称代名詞である jis〈彼;(既知の男性名詞の言い換えとして)それ〉にすら jisai という形が見られます。ただ、tasai にせよ jisai にせよ「この -ai が限定形のものである」と断言してくれている資料が見つかれば初めて加筆が可能となるという考えです。
 次いで代名詞の相関関係ですが、急いで調べてこの様なものを見つけました。左記の文献では tas, šis, anas, toks, šitoks, anoks, tas pats がまとめて parodomieji (apibrėžiamieji)Ramonienė & Pribušauskaitė 2008: 148 は Demonstrative (defined)〈指示詞(限定された)〉と英訳)というカテゴリで一括りにされてしまっています。またリトアニア語によるリトアニア語の文法用語をどう処理するかが問題になりそうです。Wikipediaでは仮に専門家であっても既存の使用例がない新たな用語を発明する事は許されないという認識ですので、かなり慎重になる必要があると存じます。提示された古典ギリシア語の表では最上欄は綺麗に文法用語で揃えられていますが、リトアニア語の場合他に文法用語を用いて詳細に区分した資料が見つからない場合最上欄は代名詞が指す意味合いを直接書くしかないと存じます。
 ここからは個人的な信条の押し付けとなりますので、賛同できないと思われたら論駁するなり無視するなりして頂ければ幸いです。Yoshicivさんが今回切り出された要素全てについてのお話となりますが、他言語版記事に目ぼしい情報がある場合、そこから履歴継承をしつつ翻訳で情報を持ってくるのが最も手っ取り早いでしょう。WikipediaがCC-BY-SA 3.0ライセンスを採用している以上、誰でも他言語版の内容を翻訳する権利はあります。しかし、私は個人的に日本語のものに限らずもっと確かな論文や書籍等を参照して情報を曲解する事無く引用する事を理想としており、自縄自縛状態です。ただ、私は方針を遵守する事に固執し過ぎているきらいがあるかもしれません。私は何でも考えすぎて前に進めなくタイプの人間です。--Eryk Kij会話2018年10月26日 (金) 16:15 (UTC)[返信]
@エリック・キィさんなるほど、「信頼できる情報源」ですね。お返事ありがとうございます。自分は英Wikiからhttps://lrc.la.utexas.edu/eieol/litolというページをもとに多少加筆してみます。 --Yoshiciv会話2018年11月1日 (木) 06:13 (UTC)[返信]