ノート:宇治山田空襲

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  • コメント今回の良質な記事の選考は惜しくも時間切れになってしまいましたが、私がコメントした点については修正をいただいたことを確認しました。
これは本当に「良質であるかどうか」には関係ないコメントなんですが、『参宮する』という表現に違和感を感じたので辞書をひいてみました。(普通は「参詣」とか「参拝」だろうと思ったので。)特に伊勢神宮に参ることを「参宮する」と表現するのですね。「神異」という語についても同様です。勉強になりました。
リンク元を見ましたら、意外にも伊勢神宮からのリンクが無いですね。どう誘導するかは、伊勢神宮の記事のなかで一考する必要はあるでしょうけども、リンクはあって然るべきと思います。
ここからは注文というより個人的な感想なので、全て額面通り修正して頂く必要は全然ないので。
  • 記事の序盤で「宇治山田には特別な事情(神都)がある」ということを強調している割には、中段以降ではその特別な事情があまり感じられないし、その「特別な事情」についての出典にもやや弱さを感じます。たとえば、ですが、「空襲の経過」節は時系列で節わけされていますが、構成を「地域別」にして、とくに「神宮」にしぼった節を設けるなどして、「特別な事情があること」に沿ったストーリー感を出すというのはどうでしょう。
  • 概要部の「米軍の意図:神都攻撃が日本人の戦意低下になる」というくだりの出典が弱いこと。一般論として、概要には端的に重要で堅いことが書かれるべきと思います。この「米軍の意図」が、たとえば米軍の公式な情報源で「宇治山田攻撃の目的はこれこれだよ」と書かれているとか、或いはそれにあたった人の文献に基づいているとか、そういうのであればいいと思います。しかし、ここで示されているのは、地元ではない愛知県新城市にある「ふるさと遺産を保存する会」という団体(HPを見ても、NPOというわけでもなさそうな、たぶん自治会の中の組織で、「八名地域自治区活動交付金事業」という公的なお金が入っている組織ではあるようですが、詳細は不明。)の、匿名のコメントに対する注釈(根拠が示されていない)です。「死傷者」の数にも食い違いがあります。これを書くならば、“伊勢湾を挟んで80kmあまり離れた新城市にある八名地域の自治会では、「宇治山田の空襲の意図は日本人の戦意を低下させるのがねらいだったと言われている」と伝えている”ぐらいに留めるべき情報源で、せいぜいこの記事のなかでも注釈どまりかなあと感じます。少なくとも、概要部に掲げられるほどのしっかりした出典がある記述とは感じません。
  • 「最初の空襲で外宮に被害」の節で、被害が軽微であったのに、大本営では大きな被害が出たかのように発表したと書かれています。単純に出典に基いて淡々と事実だけ書くというのは、それはそれで良いと思うのですが、冒頭の概要で「日本人の戦意をくじくのが目的」と掲げて、ここではその意図に反対の結果が生じたことになるわけで、トータルとして記述に物足りなさを感じます。示されている出典朝日新聞DIGITAL「戦意高揚へ誇大発表」では、この誇大発表に宮司も驚いた、とか、内務大臣が飛行機で参拝に来た、とか、「日本人の精神的なよりどころを狙ったんじゃないか」とか、踏み込んだ記述があります。ほとんどどれも一個人の感想レベルの情報なので、直接的な取捨やどう表現するかは課題はあります。が、たとえば「陸海軍による神宮防衛」では原氏の「神社が防衛対象になったのは日本で唯一だ」という見解がほぼ断定的に採用されていて、その原氏がこの朝日新聞の記事のなかでは「戦意高揚のため誇大発表をした」と言っており、前者を採用するなら後者も採用できるのではないでしょうか。
  • その「手厚い防衛体制が敷かれた神社は日本で唯一」というくだりですが、出典(専門家である原氏)がその通り言っているのであれば、それはそうなんでしょう。しかし、志摩半島、渥美半島に部隊を置き、伊勢湾に機雷を敷設したというのは、「特に伊勢神宮を防衛するため」というよりは、もっと普通に、名古屋やその周囲の都市部・工業地帯を守るために伊勢湾の入り口を守った、という印象を受けます。宇治山田には第153師団が置かれたとありますが、沿岸配備師団第140師団などをみると同じように16の師団が「急造」されて全国各地の海岸線におかれており、宇治山田だけが特別扱いという感じもしないんですよね。
  • 前半では「伊勢神宮とその神都を攻撃するのが目的」と強調していながら、実際の空襲は伊勢神宮を集中攻撃というよりは、普通に市街地の工場とか、そこらじゅうが標的になっているようであり、ほかの、例えば津や四日市や桑名や日本各地の空襲被害地とくらべて、「神都だから特別ななにか」があるという感じがしないのですが、どうでしょう。--柒月例祭会話2015年2月26日 (木) 03:31 (UTC)[返信]
  • コメント 良質な記事の選考にかかっているのを見て気になった点があったのですがコメントする前に選考が終わってしまったので、今後の記事改良に繋がればということも期待してこちらに書き残しておきます。記事全体として、空襲を受けた側である日本側の視点に偏っていて、空襲をした側である米軍側の視点からの記述が乏しいように感じます。例えば、「空襲前の状況」節においては現在記事に記述されている日本側の状況だけでなく米軍側の状況がどうだったのかという情報は必須であると思いますし、「空襲の経過」節では空襲を行うに当たって米軍がどのような戦闘配備を行っていたのか、空襲を行ったのはどこの飛行場から飛び立ったどの部隊に所属していた航空機で、どのような指揮系統の下でどのような作戦意図を持って空襲を行ったのか、この軍事作戦における米軍側の被害状況はどうだったのかというようなことを米軍側視点から記述できると、よりよくなると思います。選考ページを見てもこういう視点からのコメントは無かったようなので、ご参考までに。--重陽会話2015年2月27日 (金) 16:16 (UTC)[返信]
  • 皆様、たくさんのご意見ありがとうございます。伊勢神宮が国家的に重要な聖地から一宗教法人・観光地へ、伊勢の町が「神都」から一地方都市へと転換する契機となったということを本記事で描き出そうとして執筆しました。軍事・戦争に関しては専門外なもので、依拠すべき重要文献が抜け落ちているのではないかと思います。「日本人の戦意低下が目的」は何かの文献で読んだのですが、その文献を失念してしまい、ウェブで補おうとしたところ、意外にも出典を見つけることが難しく、暫定的に当該出典を付けさせていただきました。文献探索を継続してまいりたいと思います。また「神都」の特殊事情を十分に記述できていないという点は全くご指摘の通りです。近年発行された新しい『伊勢市史』と伊勢市立伊勢図書館所蔵の『伊勢市の空襲』にはそのあたりの記述があるかもしれないので、次回伊勢を訪問する際に確認してみようと思います。「地域別にまとめる」・「神宮の節を設ける」という案は思いつきませんでした。時間のある時に修正したいと思います。米軍側の視点は私も思っていたことですが、まず資料をどう探せばいいのか分からず、現状何も書けないでいます。--Miyuki Meinaka会話2015年3月1日 (日) 14:42 (UTC)[返信]

アメリカ軍による空襲の目的が、日本人視点のものしか紹介されていないようのでコメントします。アメリカ側の資料である『Records of the U.S. Strategic Bombing Survey』の2頁によれば、1945年7月28-29日に行われた空襲の目的は以下のように書かれています。

Mission Number 300, Ujiyamada: Inland from the west coast of Ise Wan, almost due south of Nagoya and 16 miles southewest of Atsumi Peninsula, Ujiyamada is important as a pre-war textile center that has been converted into war production. It is 2 square miles in area, with a population density of 30,000 to 50,000 persons being in a 1.2 square mile congested area. — USA、Records of the U.S. Strategic Bombing Survey

7月28-29日に行われた空襲に限って言えば、空襲の目的を「神都を攻撃して日本人の戦意を低下させる」とするのは誤りではないでしょうか。--Kinketu会話2015年3月10日 (火) 14:09 (UTC)[返信]

アメリカ軍の報告書である『Records of the U.S. Strategic Bombing Survery』を軽く読んでみました。重陽さんの指摘に対する回答となる部分があったので、メモ書き程度ですが以下に書いておきます。

1頁 飛行作戦番号 300 飛行団 第313 割り当てられた部隊(飛行連隊) 4 レーダーと有視界による第一目標 宇治山田都市部

5頁 爆弾の搭載量(一機あたり) 作戦番号 300 飛行団 第313 目標 宇治山田 最大量(ポンド) 18,000 予想平均(ポンド)15,000

7頁 飛行ルート(省略)

10頁 高射砲の要因 18の銃砲と3のサーチライトがあるが夜間の防衛は弱いと考えられる。計画の空襲高度である12,000フィートでは影響がない。

11頁 爆撃高度は12,000から12,800フィート。 爆撃の中心点は宇治山田の中心。

12頁 戦闘機による(B29の)護衛は必要がないと判断されている。

15頁 離陸した先導機 12 離陸した主力部隊 87 離陸開始時 28日9時30分(グリニッジ標準時) 離陸終了時 28日10時23分(グリニッジ標準時) 爆弾投下時刻 28日13時37分から28日17時50分(グリニッジ標準時) ただしこれは宇治山田以外の投下時間も含んでいる。

16頁 飛行機への損害はなし。

17頁 0.93平方マイルのうち、0.36平方マイル(39%)が破壊された。 署名 カーチス・ルメイ

資料の読解に間違いがある可能性があるので、原本をご確認ください。被害面積は『伊勢市史』の記述と大きく食い違っていますね。--Kinketu会話2015年3月10日 (火) 16:27 (UTC)[返信]

  • コメント米軍側の情報は貴重かつ重要ですね。(執筆者でない私が言うのも変ですが)情報をくださった方には感謝をします。
Kinketuさんが示していただいた米軍の作戦規模が大きいのか小さいのか、数ある作戦行動の一つにすぎないのか、重要な位置づけなのか、私にはさっぱりわかりませんが、俯瞰的な知識が必要なんでしょう。「飛行団 第313」というのは第313爆撃団のことなんでしょうかね。日本語版の記事だと手がかりぐらいしかないですが、en:313th Air Divisionにはもう少し情報がありそうです。
このノートに集まった情報を概観するだけでも、米軍側の考えと日本側の受け止め方が全然違うことが示されています。神社では「狙われた神社に当たらなかったのは神の奇跡」としていますが、米軍からすればそもそも神社の方に落ちたのは大外れか流れ弾ということですからね。
Kinketuさんは「誤り」と表現されましたが、「米軍の意図を日本ではこう思った」という意味では「誤り」ではない(上で指摘したように、それはそれで出典が弱いのですが)ので、「米軍はこう考えた」と対比できるように書くんでしょうねえ。実際に書く上でどう構成するかが腕の見せ所ですね。熊谷空襲が一つのモデルになるかもしれません。--柒月例祭会話2015年3月11日 (水) 07:36 (UTC)[返信]