フェイク (テレビドラマ)
フェイク Farzi | |
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ジャンル | |
原案 | ラージ&DK |
脚本 |
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監督 | ラージ&DK |
出演者 | |
音楽 |
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国・地域 | インド |
言語 | ヒンディー語 |
シーズン数 | 1 |
話数 | 8 (各話リスト) |
各話の長さ | 42–66分 |
製作 | |
製作総指揮 | Rahul Gandhi |
プロデューサー | ラージ&DK |
撮影地 | カナダ、トロント |
撮影監督 | Pankaj Kumar |
編集 | Sumeet Kotian |
製作 |
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放送 | |
放送チャンネル | Amazon Prime Video |
放送期間 | 2023年2月10日 | - 放送中
番組年表 | |
関連番組 | 『The Family Man』 |
『フェイク』(原題:Farzi)は、2023年のインドのクライム・スリラーシリーズ。ラージ&DKが原案・製作・監督を務め、シータ・メノンとスマン・クマールが共同脚本を務めた。出演はシャーヒド・カプール、ヴィジャイ・セードゥパティ、カイ・カイ・メノン、ラーシ・カンナ、ブヴァン・アローラら。
当初、2014年公開の映画作品として構想されていたが、2019年までにテレビシリーズに拡大された。本シリーズは、同じくラージ&DKによるスパイシリーズ『The Family Man』と同じ世界を共有している。共同製作者のラージ・ニディモールーによれば、ヒンディー語で「偽物」を意味する「Farzi」は、偽造や人間に内在する「人を騙そうとする性質」を意味している[1]。
2023年2月10日、Amazon Prime Videoで全8話が公開された。本作は好評を博し、最も視聴されたインドのストリーミング・シリーズとなった。2023年2月末、主演のカプールがシーズン2の製作を確信していると語った[2]。
あらすじ[編集]
祖父が経営する印刷会社が倒産寸前に追い込まれ、インドにおける所得格差に幻滅している売れない画家のサニー。彼は親友のフィロズと組んで偽札を作ることを決意するが、2人はギャングのマンスールや警官のマイケルに追われ始める[1][3]。
登場人物[編集]
メイン[編集]
- サニー
- 演 - シャーヒド・カプール
- 売れない画家。偽札の製造を思いつく。
- マイケル・ヴェダナヤガム
- 演 - ヴィジャイ・セードゥパティ
- 特別捜査本部の一員で、通貨偽造詐欺分析調査チーム(CCFART)の責任者。
- マンスール・ダラル
- 演 - ケイ・ケイ・メーナン
- ヨルダンを拠点とするインドの偽造通貨ネットワークの黒幕
- フィロズ
- 演 - ブヴァン・アローラ
- サニーの親友で、偽札製造の共謀者。
- ヤシール
- 演 - Chittaranjan Giri
- Kranti Patrikaの従業員
- パワン・ガロット財務大臣
- 演 - ザキール・フセイン
- シェカール・アフラワット
- 演 - ジャンスワント・シン・ダラル
- CCFARTの一員
- マダヴ
- 演 - アモール・パレカル
- サニーの祖父で、出版社「Kranti Patrika」の社長。
- サイラ
- 演 - クッブラ・セイト
- マンスールの上司
- レカー・ラオ
- 演 - レジーナ・カサンドラ
- マイケルの別れた妻
リカーリング[編集]
- アナーニャ: Kavya Thapar - サニーの元ガールフレンド
- マイケル担当の離婚弁護士: Chittaranjan Tripathy
- ラクダワラ: Lokesh Mittal
- ジツ・カカ: ヴィジャイ・クマール - マンスールの叔父で、ギャングのリーダー。
- アニース: Saqib Ayub - サニーとフィロズの友人で、しょうもない犯罪者。
- モルテザー司令官: カラン・マーン
- ビラル: Nilesh Divekar - マンスールの手下
- MKG出版社の受付: Priyadarshini Indalkar
- スパーン: Akkshay Gunaawat
- ジャマール: Saurav Chakraborti - マンスールの手下
- レカー担当の離婚弁護士: Mrinmayee Godbole
- 幼少期のサニー: Armaan Bhanushali
- 幼少期のフィロズ: Kabir Khan
- アージュン・ナイヤル: Vivek Madaan
- MLA Kesaribhai Doshi: Govind Pandey
- ヴィオム: Divyam Shukla - マイケルとリカーの息子
- ティトゥ・キスル: Ashutosh Priyadarshi - バングラデシュの密輸業者
- スヴェタラーナ: Anna Ador
カメオ出演[編集]
以下の俳優がカメオ出演し、『The Family Man』の役を再演している[4]。
- チェラム: ウダイ・マヘーシュ
- シンド警部補: Ajay Jadhav
- アジット: Vijay Vikram Singh
- プニット・バナジー: Aritro Rudraneil Banerjee
- スリカント・ティワリ: マノージ・バージパイ(声の出演のみ)
エピソード[編集]
通算 話数 | シーズン 話数 | タイトル | 監督 | 脚本 | 公開日 |
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1 | 1 | "Artist" "アーティスト" | ラージ&DK | ラージ&DK、シータ・メノン、スマン・クマール | 2023年2月10日 |
2 | 2 | "Social Service" "社会奉仕" | ラージ&DK | ラージ&DK、シータ・メノン、スマン・クマール | 2023年2月10日 |
3 | 3 | "CCFART" "特別調査チーム-CCFART" | ラージ&DK | ラージ&DK、シータ・メノン、スマン・クマール | 2023年2月10日 |
4 | 4 | "Dhanrakshak" "ダンラクシャク" | ラージ&DK | ラージ&DK、シータ・メノン、スマン・クマール | 2023年2月10日 |
5 | 5 | "Second Oldest Profession" "2番目に歴史のある職業" | ラージ&DK | ラージ&DK、シータ・メノン、スマン・クマール | 2023年2月10日 |
6 | 6 | "Cat and Mouse" "いたちごっこ" | ラージ&DK | ラージ&DK、シータ・メノン、スマン・クマール | 2023年2月10日 |
7 | 7 | "Supernote" "スーパー紙幣" | ラージ&DK | ラージ&DK、シータ・メノン、スマン・クマール | 2023年2月10日 |
8 | 8 | "Crash and Burn" "衝突と炎上" | ラージ&DK | ラージ&DK、シータ・メノン、スマン・クマール | 2023年2月10日 |
製作[編集]
2014年、本作は当初ラージ&DKが監督を務め、シャーヒド・カプールとナワーズッディーン・シッディーキーが出演する映画として企画されていた[5]。年末にはクリティ・サノンがキャストに加わった[6]。2019年までに、カプールがそのまま参加するテレビシリーズに拡大された[1][7]。
2021年1月、カプールはラーシ・カンナがプロジェクトに参加したことを発表した[8]。同年9月、ブヴァン・アローラが同シリーズに参加していると語った[9]。チェンナイで『The Family Man』を撮影していたラージ&DKは、ヴィジャイ・セードゥパティに出演をオファーし、撮影開始から40日後に本シリーズに参加した[10]。セードゥパティは、以前タミル語映画で共演したラーシ・カンナのおかげで撮影現場に馴染むことができたと語った[10]。2021年7月、主要撮影がムンバイのフィルムシティで開始された[11]。撮影は他にもゴア州、アリバグ、ネパール、ヨルダンでも行われた[12]。撮影監督はPankaj Kumarが務めた[13]。
2022年4月28日、本シリーズがAmazonが認可した40のインド・プロジェクトの発表展示会で正式に発表され、カプール、セードゥパティ、カンナ、カイ・カイ・メノン、レジーナ・カッサンドラ、ザキール・フセイン、ブヴァン・アローラ、Amol Palekar、クッブラ・セイトらが出演することも発表された[14]。
脚本家のシータ・メノンは、ラージ&DKのテレビシリーズ『The Family Man』とのクロスオーバーを示すシーンは事前に計画されたものではなく、撮影当日にラージが思いついたものだと語った[15]。後にDKはクロスオーバーを認め、2つのシリーズの世界は「互いに平行して進行している」と述べた[16]。
サウンドトラック[編集]
ラージ&DKと度々共演しているデュオ、サチン=ジガルが音楽を担当し、「Paisa Hai Toh」と「Sab Farzi」の2曲を作曲した[17][18][19]。3曲目の「Aasmaan」はTanishk Bagchiが作曲した[20]。これら3曲からなるサウンドトラック・アルバムは、2023年1月28日にSony Music Indiaから発売された[21]。Ketan Sodhaがスコアを提供した。
公開[編集]
2023年1月5日、シャーヒド・カプールとヴィジャイ・セードゥパティが写った2つのポスターが公開された。1月13日には、公式予告編が公開された[22]。番組のプロモーションのため、Amazon Prime Videoはオンラインフード注文・配達プラットフォームのSwiggyとコラボし、Swiggyで注文した顧客に2,000インド・ルピー紙幣の偽札を送付した[23]。
2023年2月10日にAmazon Prime Videoで公開された。同月末、カプールがシーズンに2で戻ってくることを発表した[24]。
評価[編集]
批評家の反応[編集]
NDTVのサイバル・チャテルジーは、「手に汗握るストーリーのおかげで、一定のペースで進むこのシリーズは、各話においてもも、またシリーズ全体を通しても、その勢いを持続させている」と述べ、またシャーヒド・カプール、ヴィジャイ・セードゥパティ、カイ・カイ・メノンらの演技を賞賛した[25]。
The Indian Express紙のShubhra Guptaは、「プロットではなく、唯一無二のヴィジャイ・セードゥパティの演技こそが、主演のシャーヒド・カプールのための番組を活気づけている」と結論づけた[26]。
The Hindu紙のアヌジ・クマールは、『The Family Man』とも比較し、「『The Family Man』では隙がなかった社会政治的な論評が、本作では繰り返しになり、時に耳障りにさえなっている」と書いた。また、「脚本家は偽札ビジネスの説明に何時間も費やしたが、ストーリーの肝心な部分は放置したままだ」と不快感を示したが、カプールとセードゥパティの演技は「素晴らしい」と評価した[27]。
視聴者数[編集]
コンサルティング会社オーマックス・メディアによると、本作は3700万人の視聴者を獲得し、2022年の『Rudra: The Edge of Darkness』がこれまで持っていた最多記録を抜いて、インドのストリーミング・シリーズ史上最も視聴された作品となった[28]。
脚注[編集]
- ^ a b c “'Farzi': Shahid Kapoor, Raj & DK Talk Prime Video Thriller - Variety”. web.archive.org (2023年2月5日). 2023年11月15日閲覧。
- ^ “Farzi Season 2: Shahid Kapoor CONFIRMS Raj & DK show sequel in the works” (英語). TimesNow (2023年2月28日). 2023年12月17日閲覧。
- ^ “Farzi Trailer Reveals Shahid Kapoor’s Darkly Comic Series”. web.archive.org (2023年2月5日). 2023年11月15日閲覧。
- ^ “Farzi: How clever cameos bring Shahid Kapoor-Vijay Sethupathi show and Manoj Bajpayee's The Family Man in same universe”. DNA India. (2023年2月10日). オリジナルの2023年2月10日時点におけるアーカイブ。 2023年2月10日閲覧。
- ^ “Shahid Kapoor, Nawazuddin Siddiqui to star in Farzi”. India Today. (2014年9月4日). オリジナルの2023年2月5日時点におけるアーカイブ。 2023年2月5日閲覧。
- ^ “Shahid Kapoor, Nawazuddin Siddiqui, Kriti Sanon's 'Farzi' to go on floors by January–February start”. The Indian Express. (2014年12月30日). オリジナルの2023年2月5日時点におけるアーカイブ。 2023年2月5日閲覧。
- ^ Hingorani, Piya (2023年2月2日). “Shahid Kapoor gets candid on completing 20 years in Bollywood, digital debut Farzi, Ishq Vishk, Jab We Met, Kaminey and more”. The Times of India. オリジナルの2023年2月5日時点におけるアーカイブ。 2023年2月5日閲覧。
- ^ “Shahid Kapoor welcomes Raashi Khanna on board Raj and DK's web series”. Bollywood Hungama (2021年1月25日). 2023年2月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月5日閲覧。
- ^ Rizvi, S Farah (2021年9月17日). “With good work coming my way, I am on the right path: Bhuvan Arora”. Hindustan Times. オリジナルの2023年2月5日時点におけるアーカイブ。 2023年2月5日閲覧。
- ^ a b “Farzi: Vijay Sethupathi On Struggle With Language - Learnt Hindi In Dubai But It's Been Years”. NDTV (2023年1月23日). 2023年2月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月5日閲覧。
- ^ “Shahid Kapoor begins shooting his web show in Mumbai with Raj and DK for a 40 day schedule?”. Pinkvilla. (2021年7月13日). オリジナルの2023年2月5日時点におけるアーカイブ。 2023年2月5日閲覧。
- ^ “Raj and DK explore various locations for Shahid Kapoor's OTT debut Farzi”. Bollywood Hungama (2023年2月7日). 2023年2月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月8日閲覧。
- ^ “I feel Farzi is the best digital debut, says Shahid Kapoor”. The Indian Express. (2023年2月8日). オリジナルの2023年2月8日時点におけるアーカイブ。 2023年2月8日閲覧。
- ^ Whittock, Jesse (2022年4月28日). “Amazon Prime Video India Plots 40-Strong TV And Film Originals Mega-Slate; Unveils TVoD Movie Rental Service”. Deadline Hollywood. オリジナルの2023年2月5日時点におけるアーカイブ。 2023年2月5日閲覧。
- ^ Sen, Srijita (2023年3月11日). “Farzi Writers Reveal 'The Family Man' Crossover Was Not Intentional, Happened on the Day of Shoot”. News18. 2023年3月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月25日閲覧。
- ^ Ghosh, Ananya (2023年3月16日). “The Interview: Q & A with Raj and DK”. Mans World India. オリジナルの2023年3月26日時点におけるアーカイブ。 2023年3月26日閲覧。
- ^ Ramasubramanian, Uma (2023年2月4日). “Sachin-Jigar tell a story with every song in Raj and DK's 'Farzi'”. Mid Day. オリジナルの2023年2月5日時点におけるアーカイブ。 2023年2月5日閲覧。
- ^ Kushal, Ruchi (2023年1月31日). “Sachin-Jigar open up on making Sab Farzi, Shahid Kapoor's reaction to it: 'We don't believe in remakes'”. Hindustan Times. オリジナルの2023年2月5日時点におけるアーカイブ。 2023年2月5日閲覧。
- ^ “Sachin-Jigar: Raj & DK Give Us Complete Creative Control Over The Music And Also Give Us Their Honest Feedback”. Outlook. (2023年2月4日). オリジナルの2023年2月4日時点におけるアーカイブ。 2023年2月5日閲覧。
- ^ “Tanishk Bagchi, Sachin-Jihar Come Together For 'Farzi'”. Outlook. (2023年1月27日). オリジナルの2023年1月27日時点におけるアーカイブ。 2023年2月5日閲覧。
- ^ “Farzi (Original Motion Picture Soundtrack)”. Apple iTunes (2023年1月28日). 2023年2月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月5日閲覧。
- ^ “Farzi trailer: Will Vijay Sethupathi's trigger-happy cop put an end to Shahid Kapoor's get-rich-quick scheme?”. The Indian Express. (2023年1月13日). オリジナルの2023年2月5日時点におけるアーカイブ。 2023年2月5日閲覧。
- ^ “Unique marketing. Swiggy sends out fake ₹2,000 notes for OTT show 'Farzi' promotion”. The Hindu Business Line. (2023年2月20日). オリジナルの2023年3月26日時点におけるアーカイブ。 2023年3月26日閲覧。
- ^ “Shahid Kapoor confirms Farzi Season 2 and says, "I am sure it will happen, but..."”. The Economic Times. (2023年3月20日). オリジナルの2023年3月25日時点におけるアーカイブ。 2023年3月25日閲覧。
- ^ Chatterjee, Saibal (2023年2月10日). “Farzi Review: Vijay Sethupathi Sets The Bar High, Shahid Kapoor's Performance Is Remarkable In Its Restraint”. NDTV. 2023年2月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月10日閲覧。
- ^ Gupta, Shubhra (2023年2月10日). “Farzi review: Inimitable Vijay Sethupathi livens up show that is in service to its star Shahid Kapoor, not its plot”. The Indian Express. オリジナルの2023年2月10日時点におけるアーカイブ。 2023年2月10日閲覧。
- ^ Kumar, Anuj (2023年2月10日). “'Farzi' season one review: Shahid Kapoor, Vijay Sethupathi are splendid, but sell us a sham beneath the shine”. The Hindu. オリジナルの2023年2月10日時点におけるアーカイブ。 2023年2月10日閲覧。
- ^ “Shahid Kapoor, Vijay Sethupathi's Farzi becomes most-watched Indian OTT series of all time, overtakes Mirzapur and Rudra”. The Indian Express. (2023年3月24日). オリジナルの2023年3月24日時点におけるアーカイブ。 2023年3月25日閲覧。
外部リンク[編集]
- Farzi - IMDb(英語)
- フェイク - Amazon Prime Video