ルーフナーマ

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ルーフナーマ(Ruhnama、Rukhnama、「魂の書」、アラビア語روح, rūḥ (ルーフ、魂) と、ペルシャ語نامه, nāmeh (本) に由来する)とは、トルクメニスタンサパルムラト・ニヤゾフが著述した哲学・歴史研究論文。トルクメニスタン国民の精神(ルーフナーマ)と位置づけられ、毎週金曜日はルーフナーマを読む日とされていた。

ルーフナーマは、国内の全学校で独立の教科として教育を義務付けられている。この本の内容の習得には、資格試験が必要とされる。現在までに、ロシア語中国語英語トルコ語日本語ペルシャ語版を含む世界30カ国語で出版されている。その外、視覚障害者用の音声版、点字版も出版されている。2006年、ルーフナーマは、百万部を突破した。

2001年に第1巻出版。2004年、現代と未来の世代への遺訓を加えた第2巻が出版された。

批判[編集]

宇山智彦は『ルーフナーマ』について「『聖なる書』としてコーラン並みに扱われ、ニヤゾフ自身も預言者になぞらえられている。これはムハンマドを最終的かつ完全な預言者と考えるイスラームの教えと矛盾するので、国外のムスリムから批判されている」と指摘している[1]

脚注[編集]

  1. ^ 宇山智彦「トルクメニスタン ニヤゾフの個人崇拝」『中央アジアを知るための60章 第2版』、明石書店、2012年、218-219頁、ISBN 978-4-7503-3137-9 

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