張子容

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張 子容(ちょう しよう、生没年不詳)は、中国の詩人。名は。子容は字であるが、通常は字で呼ばれていた。襄州襄陽県の出身。

略歴[編集]

はじめ孟浩然とともに、郷里の鹿門山に隠棲していたらしい。開元元年(713年)、進士に及第し、楽成県の尉となったが、安禄山の乱にあって江南に流寓し、官職を辞して郷里へ帰った。

詩人としての彼[編集]

代表的作品に、『水調歌第一畳』(七言絶句)、『涼州歌第二畳』(七言絶句)がある。

水調歌第一畳
平沙落日大荒西 平沙の落日 大荒の西
隴上明星高復低 隴上の明星 高く復(ま)た低し
孤山幾処看烽火 孤山 幾処か烽火を看る
戦士連営候鼓鼙 戦士 営を連ねて鼓鼙(こへい)を候(うかが)う


涼州歌第二畳
朔風吹葉雁門秋 朔風(さくふう)葉を吹く 雁門の秋
万里煙塵昏戍楼 万里の煙塵 戍楼(じゅろう)昏(くら)し
征馬長思青海北 征馬長(つね)に思う 青海の北(ほく)
胡笳夜聴隴山頭 胡笳 夜聴く 隴山の頭(ほとり)

出典[編集]