検閲国家ワースト10のリスト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

検閲国家ワースト10のリスト(けんえつこっかワーストテンのリスト、10 most censored countries)とは、ジャーナリスト保護委員会(以下CPJと略記)から発表された、世界において最も報道の自由の無い10か国をランキング形式で示したリスト[1]。近年では、2019年に発表されている。

CPJは各国政府の行っているメディア統制検閲制度、ジャーナリスト弾圧インターネット検閲外国放送視聴の規制などに点数を付け、順位を出したとしている。

2019年[編集]

2019年9月10日発表の順位[2]

2015年[編集]

2015年4月10日発表の順位[3]

この10カ国以外にも、重要な検閲国としてベラルーシ、赤道ギニア、ウズベキスタン、トルクメニスタンを挙げており、またシリアではアサド政権やISISがジャーナリストの拘束・殺害に関わっていると指摘している。結果として言及されている国家は以前とあまり変わっていない。

2012年[編集]

2012年5月3日発表の順位[4]

  • 1位: エリトリア
  • 2位: 朝鮮民主主義人民共和国
  • 3位: シリア
  • 4位: イラン
  • 5位: 赤道ギニア
  • 6位: ウズベキスタン
  • 7位: ミャンマー
  • 8位: サウジアラビア
  • 9位: キューバ
  • 10位: ベラルーシ

1位となったエリトリアは、報道内容から取材相手の選択まで全てを情報省が仕切っているという [5]

ワースト10となった国家以外でも、トルクメニスタン・中華人民共和国・エチオピア・ベトナム・スーダン・アゼルバイジャンについては、注釈を付けている。

2006年[編集]

2006年5月2日発表の順位[1]

  • 1位: 朝鮮民主主義人民共和国
  • 2位: ミャンマー
  • 3位: トルクメニスタン
  • 4位: 赤道ギニア
  • 5位: リビア
  • 6位: エリトリア
  • 7位: キューバ
  • 8位: ウズベキスタン
  • 9位: シリア
  • 10位: ベラルーシ

当日国際連合本部において行われた記者会見でCPJ幹部は、「世界で最も巨大な情報の真空地帯」として朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を以下のように非難している。

  1. ラジオテレビ新聞は政府の統治下にある。
  2. 国民向けに販売されているラジオ、テレビは政府指定の周波数しか受信できない
  3. 放送内容のほとんどは国営の朝鮮中央通信が配信し、政府に都合の悪い情報は国民に届かない。

また、外国人記者の活動を認めているなどとしてワーストテンには含めなかったが、中華人民共和国のジャーナリスト拘束ジンバブエの独立系メディア弾圧等へ改善を求めている。

補足[編集]

  • ミャンマーでは2011年以降民主化改革が進められ、2012年8月20日より新聞をはじめとした出版・印刷物の事前検閲の廃止が宣言されたが、テレビに関しては自主検閲が続いている[6]

脚注[編集]

  1. ^ a b 10 Most Censored Countries” (2006年5月2日). 2021年5月13日閲覧。
  2. ^ 10 Most Censored Countries” (2019年9月10日). 2021年5月13日閲覧。
  3. ^ 10 Most Censored Countries” (2015年4月10日). 2021年5月13日閲覧。
  4. ^ 10 Most Censored Countries” (2012年5月10日). 2021年5月13日閲覧。
  5. ^ “検閲国家ワースト10 最悪はエリトリア 北朝鮮が2位 3位は…”. スポーツニッポン. (2012年5月3日). http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/05/03/kiji/K20120503003172700.html 2012年11月29日閲覧。 [リンク切れ]
  6. ^ “ミャンマー、新聞や雑誌の検閲を半世紀ぶり廃止”. 読売新聞. (2012年8月20日). https://web.archive.org/web/20120822120755/http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20120820-OYT1T00980.htm 2012年6月20日閲覧。 [リンク切れ]

関連項目[編集]