考古調査士

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考古調査士(こうこちょうさし)とは考古学分野の民間資格(資格称号)[1]

考古調査士とは[編集]

考古調査士とは民間の考古調査士資格認定機構が定める民間資格である。古代遺跡等の埋蔵文化財調査に必要な遺跡発掘に関わる調査・記録技術及び安全対策、衛生管理などの管理技術、考古学的な専門知識を修得し、考古調査の修錬を積んだ人に与えられる[2]

資格取得には同機構の加盟校にて埋蔵文化財に関する単位を認定され、必要な資格取得を行った後、機構に資格申請を行い認定される必要がある[3]

考古調査士資格の種類[4]
種類 概要
上級考古調査士

発掘現場や整理作業の担当者として1級考古調査士と同等、もしくはそれ以上の技能を有すること
学術論文等の成果発表を通じて、高い学識と広範な視野から適切な発掘調査を遂行できること
遺跡発掘調査の全体的企画策定及び係機関との調整に主体的に関わることができること

1級考古調査士

遺跡の発掘調査に主体的に調査に関わり、安全管理や衛生管理をはじめ発掘調査の全工程において現場を統括できること
関係機関との調整等、実務を担当することができ、また報告書の執筆や編集に主体的に総括できること

2級考古調査士

遺跡の発掘調査の調査補助員、或いは発掘調査時の諸作業にて調査担当者を補佐することができること
技術的には遺構の発掘及び記録保存の際に遺構測量、細部測量、作図、写真撮影等の業務を遂行することができること
整理作業にて図面整理作業や遺物の実測作業などを担当することができることできること
報告書の作成において事実記載の一部を執筆できること

脚注[編集]

  1. ^ 概要は本項「1.考古調査士とは」以下解説及び出典を参照のこと。
  2. ^ 考古調査士資格認定機構「考古調査士資格認定制度について」
  3. ^ 個々の加盟校では、一般学生及び社会人学生に対し、考古調査士養成プログラム等が設置されている。例えば、早稲田大学 文学学術院 考古調査士養成プログラム及び関連報道記事として YOMIURI ONLINE 「「考古調査士」の挑戦 ―新資格が考古学の未来を拓く―」など参照。
  4. ^ 考古調査士資格認定機関 「資格の種類と内容」参照。

参照文献・外部リンク[編集]

関連項目[編集]