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スタニスワフ・レム

スタニスワフ・レム Stanisław Lem, 1921年9月12日 - 2006年3月27日)は、ポーランド小説家SF作家思想家。ポーランドSFの第一人者であるとともに、20世紀SF最高の作家の一人とされる。代表作に、2度映画化もされた『ソラリスの陽のもとに』など。日本での翻訳初期にはロシア語版からの重訳での出版が多かったためか、ロシア語読みのスタニスラフ・レムと紹介されることが多かった。

1951年、『金星応答なし』で本格的にSF作家としてデビュー。この時期の作品は社会主義リアリズム影響下にあり、レム自身その価値を否定している。1955年に金十字功労賞受賞。1957年、クラクフ市文学賞受賞。1959年、ポーランド復興十字勲章受章。1965年、ポーランド文化芸術大臣賞第二席。1959年から64年に書かれた『エデン』『ソラリスの陽のもとに』『砂漠の惑星』は後にファーストコンタクト三部作と呼ばれ、異星人とのコミュニケーション不可能性がテーマとなっている。『ソラリスの陽のもとに』は代表作の一つとされ、『惑星ソラリス』(1972年、監督アンドレイ・タルコフスキー)および『ソラリス』(2003年、監督スティーブン・ソダーバーグ)として2度映画化された。

1969年、外務省から外国でのポーランド文学普及に対して表彰状を受ける。1970年代になると、研究書『SFと未来学』や、メタフィクション『完全な真空』『虚数』などを発表。1976年、文化芸術大臣賞第一席。1979年、ポーランド復興上級十字勲章受章。