コドリ川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コドリ川
コドリ川と鉄道橋
ジョージアの地図。赤色の線がコドリ川。
現地の呼称 კოდორი  (ジョージア語)
所在
ジョージア
自治共和国 アブハジア自治共和国[1]
特性
水源 グヴァンドラ川サケニ川の合流点
 • 所在地
 • 座標 北緯43度06分22秒 東経41度49分18秒 / 北緯43.10611度 東経41.82167度 / 43.10611; 41.82167
 • 標高 740 m (2,430 ft)
河口・合流先 黒海
 • 所在地
 • 座標
北緯42度49分14秒 東経41度07分55秒 / 北緯42.82056度 東経41.13194度 / 42.82056; 41.13194
 • 標高
0 m (0 ft)
延長 84 km (52 mi)[2]
流域面積 2,030 km2 (780 sq mi)[3]
流量  
 • 平均 123 m3/s (4,300 cu ft/s)[3]
流域

コドリ川グルジア語: კოდორიグルジア語ラテン翻字: Kodoriアブハズ語: Кәыдрыアブハズ語ラテン翻字: Kwydry)は、ジョージアアブハジア自治共和国を流れるブジピ川と並ぶ、アブハジアの2大河川の一つである。グヴァンドラ川サケニ川の合流点、マルツスヘナ・ゲンツヴィシ村の付近を起点とし、スフミの南東約20キロメートル、ヴァルチャグルジア語版村の付近で黒海に流れ出る。年平均流量は123立方メートル毎秒[3]流域面積は2,030平方キロメートル[3]であり、アブハジアの河川の中では第1位である。全長は84キロメートル[2]。グヴァンドラ川と合わせると110キロメートル、サケニ川と合わせると105キロメートルであり、アブハジアの河川ではブジピ川に次ぐ第2位の長さとなる[4]

コドリ川の上流域は、過去の氷河による浸食の影響を受けた、特徴的な渓谷となっている(コドリ渓谷)。グヴァンドラ川とサケニ川の合流点より下流は箱型の谷を形成しており、広い谷底の沖積段丘となっている。ラタ村の下流にある、コドリ渓谷の入口となる付近は「バガディの岩」と呼ばれている[5]。コドリ川の支流のほとんどは、コーカサスの南斜面を水源としている。主な支流としてチハルタ川グルジア語版ムランバ川グルジア語版ジャンパリ川グルジア語版アムツケリ川グルジア語版が挙げられる。

コドリ川の渓谷沿いには、コーカサス山脈クルホリ峠を通ってスフミチェルケスクを結ぶスフミ軍用大道路グルジア語版がある。

コドリ川を由来する名前[編集]

この川の名前にちなんで、フィンランドがソ連向けに建造した航海練習船が「コドル」と命名された。この船は映画「グラント船長を探してロシア語版」に「ダンカン」として登場した。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ a b c アブハジアアブハジア共和国ジョージアの間で領土問題となっている地域である。アブハジア共和国は1992年7月23日に一方的に独立を宣言したが、ジョージアは引き続き自国に主権のある領土であると主張し、ロシアによる占領地であるとしている。アブハジア共和国は国連加盟国193か国のうち7か国から独立国として国家承認を受けているが、うち1か国はその後承認を撤回している。
  2. ^ a b Атлас. Физическая География Абхазии (составитель: Барцыц Л. М.). — 2-е изд., перераб., доп. — Полиграфия, 2010. — 76 с.
  3. ^ a b c d აფხაზავა ი., カルトリ・ソビエト百科事典, 第5巻, 570頁, トビリシ, 1980年.
  4. ^ Dbar, Roman (1999). “Geography & The Environment”. In George Hewitt. The Abkhazians - a handbook. Caucasus World; Peoples of the Caucasus & the Black Sea. Richmond, Surrey: Curzon. ISBN 0-7007-0643-7 
  5. ^ მარუაშვილი ლ.. საქართველოს ფიზიკური გეოგრაფია (საქართველოს სსრ ბუნებრივი პირობების ზოგადი დახასიათება და რეგიონული აღწერილობა). თბილისი, საქ.: ცოდნა. p. 122 თბ. 1964