チリ国立自然史博物館

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チリ国立自然史博物館
Museo Nacional de Historia Natural
地図
施設情報
専門分野 植物学動物学昆虫学人類学古生物学
事業主体 チリ政府
管理運営 チリ教育省図書館・公文書館・博物館監督部
開館 1830年9月14日
所在地  チリサンティアゴ
プロジェクト:GLAM
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チリ国立自然史博物館(チリこくりつ しぜんしはくぶつかん、スペイン語: Museo Nacional de Historia Natural ; MNHN)は、チリ共和国の首都サンティアゴにある博物館である。

チリ国立美術館英語版チリ国立歴史博物館英語版とともに、チリに3館ある国立博物館のひとつである。キンタ・ノルマル公園英語版にある。

歴史[編集]

設立者のクロード・ゲイ

南アメリカ有数の歴史を持つ自然史博物館である。チリ政府からの委託を受けたフランス人博物学者のクロード・ゲイによって、1830年9月14日に設立された。当初の要求はチリの生物学地理学であり、農作物や鉱物資源に集中していた。1875年にはチリ国際博覧会英語版の宮殿またはパビリオンとして、現在の建物が建設された[1]

1889年には植物学動物学鉱物学の各部門が設立された。『国立博物館報』は1908年に初めて刊行され、今日では『国立自然史博物館報』という名称で刊行が続けられている。1906年8月のバルパライソ地震と1927年4月の地震では博物館の建物に被害が出た。

1948年から1964年までは地理学者・地質学者のウンベルト・フエンサリーダ・ビリェガススペイン語版が館長を務めた。1964年から1982年まではチリ人類学を牽引したオーストリア系ユダヤ人のグレーテ・モストニー英語版が館長を務めた[2]

部門[編集]

シロナガスクジラの骨格が展示されているメインホール

植物学動物学昆虫学人類学古生物学の5つの部門に分かれている。植物学部門では1830年に植物園が設立され、今日ではチリに分布する種の90%となる3,700種を有している。動物学部門には14の正基準標本を有しており、主にチリの海水魚淡水魚である。人類学部門はかつてインカ帝国が栄えたチリ中央部の考古学や、チリ本土やイースター島で近現代に途絶えた民族の文化遺産に焦点を当てている。プローロ・マミー英語版の保管も人類学部門の職務である。

チリ国立自然史博物館は、チリ教育省の一部門である[3]図書館・公文書館・博物館監督部(DIrección de Bibliotecas, Archivos y Museos、DIBAM)によって監督されている[4]

脚注[編集]

  1. ^ Juan Davud Murillo Sandoval. DE LO NATURAL Y LO NACIONAL. REPRESENTACIONES DE LA NATURALEZA EXPLOTABLE EN LA EXPOSICIÓN INTERNACIONAL DE CHILE DE 1875. 
  2. ^ Grete Mostny, Memorial for the victims of National Socialism, University of Vienna, Retrieved 9 November 2015
  3. ^ dibam” (Spanish). Portal dibam (2017年). 2017年6月4日閲覧。
  4. ^ “LA COLECCIÓN, Y. NOMENCLÁTOR BASADO EN. "MUSEO NACIONAL DE HISTORIA NATURAL CHILE PUBLICACIÓN OCASIONAL N 64/2015"” (Spanish). LA COLECCIÓN. (2015). http://www.mnhn.cl/613/articles-74008_archivo_01.pdf 2017年6月2日閲覧。. 

外部リンク[編集]

座標: 南緯33度26分32秒 西経70度40分55秒 / 南緯33.44217度 西経70.68184度 / -33.44217; -70.68184