ビクター 6000

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ビクター 6000
Victor 6000
母船「プルクワ・パ?」のハンガーで整備中のビクター 6000
基本情報
船種 遠隔操作型無人探査機 (ROV)
所有者 フランス国立海洋開発研究所
運用者 フランス国立海洋開発研究所
母港 フランスの旗 フランス フィニステール県ブレスト[1]
要目
全長 3.070 mm (0.1209 in)[2]
全幅 2.140 mm (0.0843 in)[2]
高さ 2,770 mm (109 in)[2]
速力km/h (0.62 mph)[2]
潜航深度 6,000 m (20,000 ft)[2]
その他 総重量:4,600 kg (10,100 lb)[2]
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ビクター 6000(Victor 6000)は、フランス国立海洋開発研究所(IFREMER)が設計、運用する遠隔操作探査機(ROV)。1999年から運用されており[2]、最大深度6,000 m(20,000 ft)まで潜航可能である[2]

概要[編集]

海洋学分野での科学研究を目的として設計されたビクター 6000は、全長8.5 kmになるアンビリカルケーブルによって母船と接続されることで電力供給と遠隔操作される探査機となるが、100時間の自律航行も可能としている[3][4]

2基のマニピュレーターアームを装備しており、様々な計測機器やツールを運搬および操作することが可能。本体下部は、ミッションの性質に応じて交換可能なモジュールで構成される。また、搭載されたカメラによる高画質な動画や写真撮影なども可能としている。

フランス国立海洋開発研究所の海洋調査船プルクワ・パ?」や、「タラッサフランス語版」を母船としている[5]

運用実績[編集]

2002年4月30日から6月3日まで行われた海洋キャンペーンである「PHARE;Peuplements hydrothermaux, leurs associations et relations avec l'environnement(熱水集落、その関連性と環境との関係)」では、海洋調査船アタランテフランス語版を母船として運用され、映画監督特別研究員であるジャン=フランソワ・テルネフランス語版によるドキュメンタリー映像に登場している[6]

フランスの水族館にある加圧水槽となるアビス・ボックス英語版で飼育されている深海生物はビクター 6000によって採集されたものである[7]

2020年11月、フランスのポルクロール島南に於いて、1960年以来行方不明となっていた戦闘機、シュド・エストアキロン英語版の捜索に使用され、水深2,400 mに沈む残骸を発見した[8]

2023年6月18日カナダニューファンドランド島沖合740キロに沈むタイタニックを見学するため出発し、行方不明となった潜水艇タイタン英語版の捜索依頼を受けたことで現地へ空輸された[9]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ Special Vessel IMO: 9285548” (英語). MarineTraffic.com. 2023年7月23日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h Caractéristiques détaillées” (フランス語). フランス国立海洋開発研究所 (2020年8月9日). 2023年7月23日閲覧。
  3. ^ Victor 6000” (フランス語). French oceanographic fleet. フランス国立海洋開発研究所 (2019年9月12日). 2023年6月21日閲覧。
  4. ^ Saubadu, Laurence; Gisbert Sanchez, Helena (2023年6月21日). “Victor 6000 Underwater Robot” (英語). Barron's. AFP. https://www.barrons.com/news/victor-6000-underwater-robot-4a87efee 2023年6月21日閲覧。 
  5. ^ “Victor 6000 Robot with Ability to Dive Deeper Than Titanic Wreck Arrives at Search Area” (英語). The Messenger. (2023年6月22日). https://themessenger.com/news/victor-6000-robot-titan-search 
  6. ^ Phare 2002, la campagne océanographique” (フランス語). Canal U. Government of France. 2023年6月21日閲覧。
  7. ^ Les abysses” (フランス語). Océanopolis. 2023年6月23日閲覧。
  8. ^ Groizeleau, Vincent (2020年11月27日). “Le Pourquoi pas? découvre l'épave d'un Aquilon disparu avec son pilote en 1960” (フランス語). Mer et Marine. https://www.meretmarine.com/fr/histoire-navale/le-pourquoi-pas-decouvre-l-epave-d-un-aquilon-disparu-avec-son-pilote-en-1960 2020年11月27日閲覧。 
  9. ^ “Victor 6000: The French robot that is the 'main hope' of finding the missing Titanic sub” (英語). euronews.. (2023年6月27日). https://www.euronews.com/next/2023/06/22/victor-6000-the-french-robot-that-is-the-main-hope-of-finding-the-missing-titanic-sub 

外部リンク[編集]