モリオン

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モリオン
モリオンを着用したフランシスコ・デ・オレリャーナ

モリオンスペイン語:Morrión, : Morion)は、16世紀から18世紀にかけてヨーロッパ諸国で流行ったスペイン風の軍用。アーモンド型(洋梨とも)をしている鉢で、鍔の前後が尖っているのが特徴である。

歴史[編集]

生産が比較的に安価であったため、16世紀中葉からよく歩兵に使われるようになった。一般的にコンキスタドールの兜と思われがちだが、実際にモリオンがヨーロッパに広がるのはイングランドエドワード6世長槍兵の制服にしてからのことである。ちなみに、イングランド王国軍の間ではポット (Pot) と呼ばれていた。

安土桃山時代日本にも南蛮貿易を通じてもたらされ、南蛮兜の名称で一部の武将たちに南蛮胴と揃いで愛用された。日本で使用される場合、シコロや眉庇を追加するなど、和風に改造されることが多い。

現代のバチカンローマ教皇庁を守るスイス衛兵隊においても、装備として使われ続けている。

関連項目[編集]