入野峠

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現在の入野峠。切り下げられた岩肌がかつての往年の峠道を思わせる

入野峠(しおのとうげ)は、奈良県吉野郡吉野町にある。標高は約300m。

概要[編集]

津風呂湖上流の入野(しおの)と、吉野川(紀の川)が流れる窪垣内(くぼかいと)とは尾根一つが隔てるだけで、この尾根を越える峠。入野の集落は標高250m前後(国道370号と峠への分岐点となる地点で約275m)だが、吉野川の流れる窪垣内では、標高約200mと高低差があり南方の道は勾配が大きい。

主要地方道16号五条国栖榛原線時代の1964年昭和39年)に入野峠の下を通る入野トンネルが開通、延長384m、巾5.0m、高4.5m、巾が狭いため中央車線なし)があり、峠を越える道は旧道となっている。

主要地方道16号五条国栖榛原線は1974年(昭和49年)に一般国道370号へ昇格された。

旧道は入野側の峠山頂付近まで舗装道路が続くが、窪垣内側は未舗装で道路としては管理されていない。

なお、峠付近へは西から入る奈良県道256号線からの道がある。

旧道以外の現在の国道370号の峠道はトンネル区間を除いて2車線道となっているが、前述の通り南方は急坂とカーブが続く。カーブの途中からは眺めが良く吉野川がV字に屈折しているのを一望することができる。

参考文献[編集]

  • 吉野町史上下巻(昭和47年刊)

関連項目[編集]

座標: 北緯34度23分43.8秒 東経135度55分21.1秒 / 北緯34.395500度 東経135.922528度 / 34.395500; 135.922528