松成伊三郎

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松成 伊三郎(まつなり いさぶろう、安政3年4月15日1856年5月18日〉 ‐ 没年不明)は明治時代地本問屋である。

来歴[編集]

福井県足羽郡酒生村に生まれた。旧福井藩士であった。松成堂と号す。1873年(明治6年)に東京へ出て、翌1874年(明治7年)に日本橋区横山町の辻岡文助に雇われた。1884年(明治17年)に独立、8月3日に東京府京橋区南伝馬町3丁目において地本問屋兼書籍業を営業、小林幾英錦絵を出版している。また『滑稽笑談清仏船栗毛』など数版を出版、『パーレー氏万国史』(明治20年)や『スイントン万国史』などを翻刻している。1887年(明治20年)に須原屋北沢伊八の跡となる浅草区茅町2丁目5番地に移転した。その後、『皇位継承篇』、『纂輯御系図』などを出版、小売業を兼営して今日に及ぶ[1]

作品[編集]

  • 小林幾英 「御幸之図」 大判3枚続 明治21年(1888年)
  • 小林幾英 「奠都三十年祝賀祭御遊覧之図」 大判3枚続 明治31年(1898年)

脚注[編集]

  1. ^ 『東京書籍商組合史及組合員概歴』196頁。

参考文献[編集]

  • 東京書籍商組合編 『東京書籍商組合史及組合員概歴』 東京書籍商組合、1927年、196頁。
  • 日本浮世絵協会編 『原色浮世絵大百科事典』第3巻 大修館書店、1982年、142頁。