Homeでんわ

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homeでんわは、NTTドコモ2022年3月29日[1]から提供を開始した、固定電話からの発受信ができるLTE回線を利用した電話サービスである。

利用するには専用端末「homeでんわ HP01」を固定電話に回線をつなぐ必要があるが、それを除けば特別な工事や工具なしで利用でき、また固定電話の電話機・電話番号(ただしNTT東日本西日本地域会社の加入電話で払い出された電話番号=ISDN・並びに他社への番号ポータビリティしたものも含む。ひかり電話は利用不可)がそのまま利用できる。

NTTドコモがこの固定電話の発着信サービスを提供するようになったきっかけについては、ドコモが提供する固定ブロードバンド接続サービス「ドコモ光」を実施しており、「home5Gを提供する以上は電話サービスを埋めていく必要があった」としたが、home5Gとhome電話のサービス提供に間を開けた理由として「(home5Gの)利用者の意見を聞きたかった」(NTTドコモ 光ブロードバンド事業推進部 サービス企画担当部長・滝澤暢)とのことであった[1]

またNTTグループ内で固定電話のサービスは東西両地域会社が長年にわたり提供してきたため、homeでんわを開始すると、グループ内での調整や干渉が発生する可能性も高くなるが、「東西両地域会社との調整は特に行っていない」(NTTドコモ 光ブロードバンド事業推進部 事業企画担当課長・斎藤嘉平)が、実質的に親会社の持ち株会社日本電信電話(NTT)が調整役として連絡を取り合ったともされている。そのため、「NTT東西両地域会社から他社に流出している部分をNTTグループやドコモとして取っていく」という姿勢(斉藤)を見せているといわれている[1]

なお、NTTグループ内においての家庭用電話の長距離通信部門は、1999年持ち株会社移行後、持ち株会社・NTT直下→のちにグローバル持ち株会社・NTT,Inc.傘下にあったNTTコミュニケーションズが担当していたが、2022年にNTTコムがNTTドコモ傘下に移行したことにより、NTTドコモが携帯電話インターネット事業[注 1]を含め事実上の一元管理で納めるようになった。[2]

外部リンク[編集]

注釈[編集]

  1. ^ これとは別にNTT東日本西日本フレッツ名で同様のサービスを提供

出典[編集]

  1. ^ a b c なぜ今、ドコモが固定電話サービスを始めるのか? 「homeでんわ」の狙いを聞く(IT MEDIAビジネスオンライン)
  2. ^ NTTコミュニケーションズとNTTコムウェアを子会社化<2021年10月25日>(NTTドコモ)

類似サービス[編集]