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Portal:ファッション/特集

マリー・アメリー・ド・ブルボン(1782-1866)
フランス王ルイ・フィリップの妻
ブロンド・レースの衣装とショールを身につけている

ニードルポイントレースとは、狭義では、針を用いて糸だけで作られたレースのことをさす。しかし、広義には布地に刺繍して作成されるレースも「ニードルポイントレース」であるため、これを区別する為に前者をニードルレースと呼び区別する。

15世紀から16世紀頃に隆盛したドロンワーク(drawn threadwork)、カットワーク(cutwork)、レティセラ(reticella)は、ニードルポイント(布地に刺繍したもの)であるため、ニードル・ポイント・レースとよばれるが、厳密にはニードルレースには含めない。以下、ニードルレースの主な種類を挙げる。

イタリア語で「空中ステッチ」の意味。生地なしで糸だけで作られた、最初の正規のニードルレースである。幾何学模様を特徴とする。
  • ポワン・プラ・ド・ヴニーズ(point plate de Venise)(1630年頃から1650年頃)
完全に幾何学模様ではないニードルレース。グロ・ポワン・ド・ヴニーズとは異なり、模様に浮き上がった部分がない。
  • グロ・ポワン・ド・ヴニーズ(gros point de Venise)(1650年頃から1670年頃)
彫刻的な美しい外観をもち、男子服に良く似合う重厚なニードルレース。50本の糸の束をモチーフの輪郭につけ、モチーフはピコットステッチのブリッドで自由につながれた。
  • ポアン・ア・ラ・ローズ(point a la rose)
グロ・ポワン・ド・ヴニーズに似ているがブロッドが非常に細かい。モチーフは非常に小さいポワン・プラ・ド・ヴニーズの変形。19世紀になってからこの名称が使われるようになり、17世紀レースのテキストで用いられる。……

(…ニードルレースの項目より)